後見

2015年1月 7日 水曜日

成年被後見人等の不動産の売買 ②

成年被後見人等の自宅を処分するにあたっては、家庭裁判所の許可が必要であり、許可がない居住用不動産の処分は無効とされます。


1.居住用不動産とは
  居住用不動産とは、成年被後見人等が現在生活をしている自宅だけでなく、以前自宅として住んでいた不動産及び将来居住用として利用する予定の不動産をいいます。

2.居住用不動産の処分とは
  処分には、①売却、②抵当権等の担保の設定、③賃借権等の利用権の設定 などがあります。
  成年被後見人等が施設等に入所したため、賃借中のアパートの契約を解除する場合にも「処分」に該当します。

3.許可をとる方法
 (1)申立書の作成・提出
  成年後見人等が申立人となり、家庭裁判所へ居住用不動産の処分許可の申立書を提出する必要があります。
  添付書類としては、売買契約書・抵当権設定契約書・賃貸借契約書・不動産の登記簿謄本等となります。
 
 (2)許可の条件
  その処分行為が、成年被後見人等に必要であることが条件となります。

4.処分契約の締結・家庭裁判所への報告
  成年後見人等は、居住用不動産処分の許可の審判が確定した後、契約を締結することになります。
  注意点としては、許可決定の内容と異なる契約は締結できないことです。金額等の増減がないよう注意が必要です。
  その後、家庭裁判所へは、定期報告或いは個別報告する必要があります。


後見に関するご相談は、五代法務事務所まで。

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